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ふくろうの筆箱

不思議・妖怪・幽霊系の短編小説

味。(R18)



小綺麗な部屋のなか。彼女がシャワーを浴び終えるのを、ベッドの上で待っていた。不思議なものだ。インターネットの掲示板で話しかけた時は、こんなことになるとは思わなかった。あれよあれよという間に、性行為をする前提で会うことになり、今に至るのだけれど、女性経験の乏しい僕は、彼女の堂々とした態度に感服せざるを得なかった。年は僕とほとんど変わらないというのに、こういう、いわゆる『非日常』に慣れているように見えたのだ。それとも女性というのはこういうものなのだろうか。


そわそわしながら、彼女を待つ。このホテルは、ベッドと浴室が曇りガラスで仕切られていて、彼女がシャワーを浴びている間、その細く美しいシルエットが、絵画のように映し出されていた。もう少しであの身体を抱けるかと思うと、私は思わず勃起してしまう。


水の音が止まる。彼女がシャワーを浴び終えたようだ。浴室の電気が消え、ドアが開く。白いバスタオルを巻いた彼女が、僕を見ていた。バスタオルの上からでも解る、彼女の綺麗な身体のライン
に、思わず生唾を飲んだ。

「緊張してる?」

彼女が私に聞く。緊張と興奮が混ざっていた。僕はそれを正直に言う。

「緊張してるよ。こういうの初めてだから…。でも、それ以上に興奮もしてる。」

彼女は微笑んで、僕の隣に座ると、「可愛いじゃん」と言った。恥ずかしい。やはり経験の差があるな。と自嘲した。


見つめ合ったまま、しばしの沈黙。そしてゆっくりと顔を近づけ、軽く唇を重ね、離す。キスの後の表情を見たくて顔を覗き込むと、彼女は恥ずかしげに顔を逸らしてしまった。その仕草が可愛くてたまらず、顔を引き寄せてもう一度キスをする。今度は少し長く、深く。そしてどちらともなく、舌を絡め合い出した。最初はゆっくりと味わうようにだったが、だんだんと激しくなる。彼女と僕の唾液が、びちゃびちゃと混ざり合い、それを貪るように飲んだ。たまに漏れる彼女の喘ぎ声に、頭のなかが熱くなる。僕は情欲のままに、彼女をベッドに押し倒した。


彼女の身体を隠しているバスタオルを剥ぐと、程よく灼けた肌と大きな乳房が露になった。僕は再度、彼女の口を自分の口で塞ぐと、片方の乳房を持ち上げるようにして揉んだ。柔らかく、いやらしい肉感を味わう。すると彼女は声を漏らしながら、艶やかに腰をくねらした。


彼女は舌を激しく絡ませ、快感に身を委ねながらも、私の下に手を伸ばすと、大きくそそり立ったそれを握った。思わず腰を引く。人に触られたのなんていつぶりだろうか。快感が脳を走る。そして握った手をゆっくりと、嫌らしい手つきで上下に動かし始めた。


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